準確定申告にマイナンバーは必要?必要書類と申告手順を詳しく解説

亡くなったご家族に所得がある場合、準確定申告をしなければなりません。
必要書類やどのような手順で申告するかなど迷いますよね。
税金は申告期限内に申告しないと、ペナルティが課されるので、きちんと調べて手続きしたいものです。

この記事では、準確定申告の必要書類やマイナンバーの記載が必要かどうかについて、詳しく解説します。
ご家族が亡くなってこれから準確定申告をする予定の方はぜひ参考にしてください。

 

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準確定申告に故人のマイナンバーは不要

準確定申告に、故人のマイナンバーを記載する欄はありません。
ですので、焦って故人のマイナンバーを探さなくても大丈夫です。
代わりに、ご家族のマイナンバーが必要になる可能性が高いので、その点について解説します。

 

故人の所得状況を申告する「準確定申告」

所得税は、毎年1月1日から12月31日までの1年間の所得を元に計算し、申告します。
納税者が年の途中で亡くなった場合は、亡くなる日までの所得を元に申告しなければなりません。
これを準確定申告といいます。

故人の所得を計算するのは、相続人です。
その年の1月1日から亡くなる日までの間の所得や控除の書類を集め、税務署に申告書を提出しなければなりません。
また、普通の所得税の申告とは違う準確定申告ならではの申告書や添付書類もあります。

 

遺産を分けた場合は対象者全員のマイナンバーが必要


出典:国税庁

準確定申告をするとき、「死亡した者の平成〇年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表」を申告書に添付する必要があります。

準確定申告によって納税が発生するとき、基本的に相続した財産に応じて納税を負担します。
そのため、この付表で各相続人の住所・氏名・マイナンバー・続柄・相続財産などの情報を申告しなければなりません。

税金が還付になるときも同様に相続財産に応じて受け取ることになります。
また、還付の場合は各相続人の口座情報も付表に記載します。

つまり、財産を相続した相続人全員の記名押印とマイナンバー(還付の場合は口座情報)が必要になるのです。
葬儀のあとは何かと忙しいと思いますが、後回しにせず早めに準確定申告の準備を進めるようにしましょう。
付表は国税庁のホームページからもダウンロードできるので、親族が集まる日にまとめてお願いするのもいいかもしれません。

付表のダウンロード(国税庁/No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告))

また、配偶者控除や扶養控除を適用するとき、申告書の第二表にマイナンバーを記載する必要があります。
故人の配偶者が存命で配偶者控除が適用できる場合など、マイナンバーを忘れず確認して記載するようにしましょう。

マイナンバーを他の相続人に知られることに抵抗がある場合は、各相続人が準確定申告をするという方法もあります。
まず、代表者がまとめて準確定申告書を作成して提出し、マイナンバーの記載が必要な付表のみ、各人が別個に提出するという方法です。
近しい間柄であればいいかもしれませんが、マイナンバーの開示に抵抗感がある場合は、このような方法をとりましょう。

 

マイナンバーが確認できる書類の添付が必要


出典:国税庁

マイナンバーを記載するのとあわせて、マイナンバーが確認できる書類のコピーも添付する必要があります。
マイナンバーが確認できる書類とは、マイナンバーと住所・氏名が記載された書類です。
個人番号カードであれば1枚で問題ありませんが、ない場合はマイナンバー通知カードと運転免許証など、複数コピーが必要です。
「マイナンバー・住所・氏名」を突き合わせて確認できるよう、必要な個所をコピーしてもらうようにしましょう。

 

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準確定申告の手続き期限は4か月以内

続いて、準確定申告の義務や申告期限、必要書類について詳しく解説します。

 

準確定申告を行わなければいけない人

亡くなった方のすべてが準確定申告をする必要があるかというと、そうではありません。
不動産収入や民間の年金の受け取りがある場合、2ヵ所から給与を受け取っている場合は確定申告が必要なので、毎年申告していた方は準確定申告も必要になるケースが多いです。

亡くなった方の所得が給与や公的年金のみであれば、既に源泉徴収(所得税を天引き)された金額を受け取っているため、準確定申告は必要ありません。
また、準確定申告が必要ない場合でも、医療費やその他の控除を受けることで、税金が還付されることもあるので、よく検討しましょう。

 

  • 給与収入が2,000万円を超える方
  • 源泉徴収されている給与所得・公的年金・退職所得以外に20万円超の所得がある方
  • 公的年金等の収入が控除額を上回る方
  • 生命保険等の満期金や一時金を受け取った方
  • 土地や建物を売却した方
  • 事業収入や不動産収入がある方

 

  • 10万円を超える医療費の支払ある方
  • 控除の対象となる生命保険料等を支払っていたとき
  • 配偶者控除や障害者控除等が適用されるとき

 

確定申告をして有利になるのは、給与収入等があり源泉徴収(所得税を天引き)されている方です。
そもそも所得税が発生していない場合は、控除を適用したとしても税額は変わらないので注意しましょう。

また、医療費については死亡日までに故人が自分で負担した金額が控除の対象となります。
ご家族が医療費を負担していた場合は故人の準確定申告の控除の対象ではなく、負担した方の確定申告で控除することになります。
医療費は高額療養費などで国から受け取った金額や民間の生命保険会社から受け取った医療保険の額を差し引いた上で10万円を超える場合が対象になります。
受け取った額を差し引いた額が10万円以下であれば、控除の対象にはなりません。

障害者控除や配偶者控除・扶養控除は、死亡日時点の現況で判断することと定められています。
死亡日時点で要件を満たしていれば、対象となります。

 

申告期限と納税期限は「相続の開始を知った翌日から4ヶ月以内」


出典:税理士法人レガシィ

申告期限と納付期限は同じ日で、相続の開始を知った翌日から4ヶ月以内と定められています。
特殊な場合を除き、死亡日がそのまま「相続の開始を知った日」に該当するので、死亡日の翌日から4ヶ月以内と考えれば間違いないでしょう。

申告が必要かどうかの判定に始まり、必要な書類を取り寄せたり、他の相続人に付表に記名押印をもらったりと、かなり手間がかかる作業なので早めに取り掛かりましょう。

準確定申告や、その他相続放棄や相続税の申告など、気にしておくべき期限について下記の動画で紹介されています。気になる方は参考にしてください。

 

準確定申告に必要な書類


出典:国税庁

準確定申告では、通常の確定申告書の様式に「準」と文字をつけ足して作成するのが正式な書き方です。
氏名の欄には上段に「被相続人〇〇」下段に「相続人〇〇」と、故人の名前と相続人の代表者(申告する方)の名前を記載します。

確定申告書には事業収入や不動産収入がないシンプルな様式「確定申告書A」と、事業収入や不動産収入がある場合のより詳細な様式「確定申告書B」があります。
亡くなった方の所得の種類に応じて使い分けましょう。

申告書と付表を準備したら、根拠書類の準備です。
根拠書類は、通常の確定申告と変わりません。
一般に下記のような書類が根拠書類として有効とされています。

  • 給与所得の源泉徴収票、公的年金等の源泉徴収票
  • 報酬等の支払調書
  • 民間の保険金支払いのお知らせ等
  • 貸付利子の計算書類等
  • 医療費の領収書や高額療養費等の受取の書類
  • 生命保険料等の控除証明書
  • 障害者手帳のコピー

 
年金の源泉徴収票は死亡届を提出することで年金事務所から送られてきます。
給与所得の源泉徴収票も職場から送られてくるでしょう。
その他、届かない書類がある場合も早めに関係各所に連絡して手配しておきます。

 

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準確定申告をする場合の注意点

最後に、準確定申告における注意点についてご説明します。

 

申告書は「亡くなった人の住所地の税務署」に提出


出典:遺産相続弁護士相談広場

申告書の提出先ですが、税務署であればどこでもいいというわけではありません。
故人の住所地の所轄税務署に提出する必要があるため、遠方の方は注意しましょう。
所轄税務署は国税庁のホームページで検索することができます。

 

準確定申告はe-Taxではできない

最近利用者も増えているe-tax(電子申告)ですが、準確定申告はまだ対象とされていません。
今後対象となる可能性は高いですが、現時点では紙での申告書の提出が必要となります。

準確定申告は通常の確定申告の申告書書式を使うため、税務署に行けばどこでも白紙の用紙が置いてあります。
申告書は全国どこでも同じ様式なので、近くの税務署でお願いすればもらうことができます。
付表は税務署で頼むか、インターネットでもダウンロードできるので、印刷して用意しましょう。

付表のダウンロード(国税庁/No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告))

 

郵送提出では消印の日付が申告受付日になる

郵送提出をする場合、消印の日付が申告書の受付日になります。
もし余裕がない場合は、直接税務署に持ち込んだ方が確実です。
遠方でどうしても郵送する必要があるときは、早めに郵送するようにしましょう。

また、切手を貼った返信用封筒をつけておくと、控えを返送してもらえます。
相続税の申告等で必要になることがあるため、必ず返信用封筒を同封しましょう。

 

まとめ

  • 故人のマイナンバーは不要だが、相続人や配偶者・扶養者のマイナンバーが必要。
  • マイナンバーの確認できる書類のコピーを添付して提出する。
  • 準確定申告の申告期限は死亡日の翌日から4か月以内。
  • 準確定申告が義務でない人も、申告すると税金が戻ってくる可能性がある。
  • 提出先は故人の住所地の所轄税務署。
  • 準確定申告はe-taxではできないので、持ち込みか郵送で提出する。

 

準確定申告は書類を手配したり相続人の方にマイナンバーを準備してもらったりと、手間がかかるので早めに取り掛かりましょう。
葬儀後も立て続けに色々な手続きがあり大変ですが、必要な手続きは段取りよくすませ、落ち着いた毎日に戻りたいですね。

参考 葬儀費用が税金から控除される仕組みについては、下記の記事で解説しています。

確定申告で控除される?葬儀費用と所得税・相続税の仕組みとは
この記事では、所得税・相続税における葬儀費用の考え方について詳しく解説します。ご家族が亡くなったときに受けられる税金の控除についても紹介していますので、参考にしていただければと思います。

 

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