形見分けが相続とみなされる場合に注意!相続放棄ができなくて困るケースも

「形見分けでもらったから、相続など関係ない」と思われるかもしれませんが、もらった品によっては相続財産になることもあります。

もし故人が負の遺産を持っていた場合、少しの形見分けの品をもらったばかりに相続放棄ができないこともあるので注意が必要ですね。

  • 形見分けか相続かの判断目安
  • 金銭的価値は不動産・貴金属以外にもある
  • 法定相続人への形見分けで注意すること

この記事では、形見分けをもらうときに気をつけるポイントについて解説します。

 

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形見分けか相続かの判断目安

出典:大阪府葬祭事業協同組合

 

「形見分け」とは昔からある日本独特の風習で、故人が大切にしていたものを近親者や友人に分けることです。

受け取った物の程度によっては、形見分けが相続財産とみなされてしまいます。

  • 物品に金銭的価値があれば相続
  • 物品の量が多すぎると相続とみなされる
  • 被相続人の財政状況によって相続となる

まず形見分けか相続かの判断目安について解説します。

 

物品に金銭的価値があれば相続

着物や衣類、貴金属、アクセサリー、時計などがよく形見分けされますが、高価なものは注意が必要です。

故人から形見分けで受け取った品が高額だった場合、相続財産とみなされて相続税の対象となります。

 

遺品の中に価値が分からないものがあれば、まず鑑定した上で遺産分割の対象にするかの判断が必要です。

 

物品の量が多すぎると相続とみなされる

1つでは高額といえない遺品でも、量が多くなると相続財産とみなされることもあります。

たとえば、故人の洋服のうち何着かをもらった場合は形見分けですが、全てをもらったとなると相続財産だとみなされてしまう可能性があります。

 

被相続人の財政状況によって相続となる

財産の総額に対して大部分を占める遺品を形見分けされた場合、相続財産とみなされてしまいます。

たとえば多額の財産を持つ人から衣類や家具をもらっても、相続財産としてみなされません。

しかし、何の資産ももたない人から衣類や家具もらうと、故人の財産の大部分を占めているので相続財産と判断されます。

 

もし故人に借金があれば、わずかばかりの遺品をもらったことで遺産相続を承認したとみなされ、相続放棄ができなくなるので注意が必要です。

 

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金銭的価値は不動産・貴金属以外にもある

  • 金銭的価値のある遺品
  • 金銭的価値のあるものは遺産分割に加算
  • 後で相続とみなされると延滞税・重加算税が課せられる

続いて不動産・貴金属以外の金銭的価値について解説します。

 

金銭的価値のある遺品

相続税での財産とは、現金や不動産、貴金属などのほかに特許権、著作権など金銭に見積もることができるもの全てを指します。

 

相続税は原則として、死亡した人の財産を相続や遺贈(死因贈与を含みます。)によって取得した場合に、その取得した財産にかかります。この場合の財産とは、現金、預貯金、有価証券、宝石、土地、家屋などのほか貸付金、特許権、著作権など金銭に見積もることができる経済的価値のあるすべてのものをいいます。
引用:国税庁

 

見落としやすい相続財産として、貸付金やゴルフ会員権、損害賠償請求権などの権利もあります。

 

出典:ゴルフ会員権ネット

 

金銭的価値のあるものは遺産分割に加算

被相続人の遺産について、一つ一つ権利者を決めるための手続きを遺産分割といいます。

遺産分割の対象になる財産は、「不動産」「借地権」「動産(車や貴金属など)」「現預金」「株式・出資持分」などです。

 

金銭に見積もることができるものは、すべて相続財産に含まれるので、当然のことながら遺産分割の中に含めなければなりません。

ただし中には相続人の合意によってのみ、組み入れられる財産もあります。
「貸付金」「消費者金融取引の過払金などの不当利得債権」「交通事故賠償金などの不法行為債権」などです。

 

遺産分割に含めるかどうかに迷った場合、法律的な知識・判断が必要となりますので、まずは弁護士にご相談ください。

 

後で相続とみなされると延滞税・重加算税が課せられる

出典:税理士ドットコム

 

相続人は相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に申告書を提出し、税金を納付しなければなりません。

また相続税申告書の提出後に相続とみなされた財産があれば、財産を隠していると判断され、延滞税だけでなく重加算税が課せられる恐れもあります。

 

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法定相続人への形見分けで注意すること

  • 貴金属・美術品・車などは鑑定を受けておく
  • 遺産相続協議が先決
  • 相続放棄する場合は何も受け取れない

最後に法定相続人への形見分けで注意することについて解説します。

 

貴金属・美術品・車などは鑑定を受けておく

遺産の価値を実際よりも少なく申告して、後に税務調査などにより、税金計算が過少と指摘されると、本来納めるべき税金に10%が上乗せして過少申告加算税として課せられます。

 

故意であるかどうかは関係ありませんので、価値のありそうな貴金属・美術品・車などは最初に鑑定を受けておくのが良さそうです。

 

遺産相続協議が先決

相続が起こったら「遺言書の確認」「相続人・相続財産の調査」「相続税の申告」など、様々な手続きをしなければなりません。

10ヶ月以内には必ず相続税の申告をしなければならないので、まずは相続財産の権利者をきめる「遺産相続協議」を始めましょう。

 

相続税の申告までに必要な手続きご確認ください。

3ヶ月以内に必要な相続手続き
  • 金融機関に連絡する
  • 生命保険金を受け取る
  • 健康保険、遺族年金の手続き
  • 遺言書の確認
  • 遺言書の検認
  • 相続人調査
  • 相続財産の調査
  • 遺産分割協議の開始
  • 限定承認、相続放棄

 

4ヶ月以内に必要な相続手続き
  • 相続財産の評価
  • 被相続人の準確定申告

 

10ヶ月以内に必要な相続手続き
  • 遺産分割協議書の作成
  • 各種の相続手続きを進める
  • 相続税申告と納付手続き

 

遺産分割の流れについて、下記の動画でも解説していますので、ご興味ある方はぜひご覧ください。

遺産分割(1)おおまかな流れ【ヤマベンの動画で知る!相続】福岡の弁護士 山田訓敬

 

相続放棄する場合は何も受け取れない

相続財産を調べて借金などの負の財産が多いとわかったり、なんらかの理由で遺産相続を辞退したりしたい場合は「相続放棄」をすることができます。

 

「相続放棄」とは相続権を放棄することで、初めから相続人ではないとみなされるため、一切の財産を受け取る権利はありません。

 

相続放棄は相続を開始した日から3ヶ月以内に、被相続人の住所地の家庭裁判所に申し出なければなりません。

 

まとめ

  • 形見分けと相続の判断目安は、「物品の金銭的価値」「物品の量」「被相続人の財政状況」
  • 不動産・貴金属以外の金銭的価値のあるものは、「特許権や著作権などの権利」「貸付金」などで見落としやすい
  • 法定相続人に形見分けをする場合、遺産分割協議で相続分をきめるので、貴金属・美術品・車などの評価を鑑定しておく

せっかく故人が遺してくれたものをもらったのに、形見分けが相続財産とみなされて税金が上乗せされたら驚きますよね。

形見分けのリスクを頭に入れて、慎重に話し合いを進めていきましょう。

 

関連記事死亡後に必要な手続きについて、下記の記事で解説しています。

死亡後に必要な手続きまとめ|臨終直後から10ヶ月以内にすべきことまで
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