浄土宗の生前戒名|受戒会や五重相伝会への参加費用の相場

戒名について世の中で問題とされているのが、「戒名にそのものの意義」「戒名料が高い」「現世の身分の固定化は差別的」と大まかには3点です。
お布施 (戒名料やお経料)は、全国平均で58.2万円、最高額は150万、最低額は10万円

半数は「高い」と感じていますね。
お布施の額も、6割強の人はお寺あるいは葬儀社から相場を提示されて決めています。
浄土宗では仏とともに生きるために生前戒名の授受を推奨しています。
浄土宗が戒名の相場化や形骸化の問題をどうとらえているのか、また生前戒名の考え方についてまとめました。

 

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浄土宗の戒名の考え方

一般の人が「高い」と感じている戒名。
浄土宗の戒名が高いのは、その背景に「寺院経営の建て直し」などの個別の寺の事情がある事も否定できません。
教団本部の力添えがあまりない中、末端の寺院では経営努力の成果を血縁者で相続する傾向が強く、寺院のファミリービジネス化だと指摘する声も聴かれます。
その結果、寺院の経営基盤が葬祭依存につながり、ひいては高額な戒名料や院号料を生んだと自ら分析しています。

また、教団本部の指導力の低下も末端の寺院の暴走を止められない一因というのですから「世離れしている宗教家」という印象を覆す分析能力ですね。

戒名は生前に授かるもの

それでは、浄土宗の戒名についてお話していきましょう。
戒名は、仏教における「出家」としての新しい生のあり方を示した名前という位置づけです。

浄土宗の戒名を授ける意図
戒名は念仏者(仏教徒)としての証し法然上人の弟子(浄土宗へ参加)となった証しであると見なしています。
戒名の授与には念仏者としての自覚を促し、信仰に生きる契機になるという積極的な意義があるため生前の受戒を推奨しています。
ただ授けるのではなく、受戒会(じゅかいえ)や五重相伝(ごじゅうそうでん)という説法の機会を設け、仏の道を説き信者に戒を授けることで生前に出家した僧と同じように戒名を授けています。

浄土宗の戒名の構成


出典:浄土宗の戒名構成

【浄土宗の場合】
「○○院 △誉△△ □□ 居士」
浄土宗の戒名は「院号」「誉号(よごう)」「戒名」「位号」で構成されています。

浄土宗の戒名の特徴
浄土宗の戒名では、院号と道号の間に「誉」という文字が入ります。
「誉号」と呼ばれ、浄土宗の教えを5つの段階に分けて伝える「五重相伝」という法会を受けた人に授けられています。
誉号は浄土宗の特有の「称号」です。

 

「院号」
古くは貴人にのみ付けられていました。
今日では信仰心が篤く、寺院や地域社会への貢献のあった人にも贈られています。

「誉号」
僧侶に限らず、五重相伝を受けた檀信徒に授与されています。
最近では、五重相伝会を受けていない人にも与えられるケースも出てきています。

「戒名」
仏教に帰依したものに付けられる名前で、出家して得度者となった時に与えられていました。
現在は亡くなってから授ける場合や、出家者ではなくても在家の人が授戒を受けて授かるようになりました。

「位号」
年齢や性別、信仰心の篤さなどによって付けられます。
「禅定門」や「禅定尼」の位号は、法門に深く帰入した人に付けられる称号です。
禅定門・禅定尼は、居士・大姉に次ぐ格式とされています。
もともとは五重相伝の受者に限って与えられていましたが、あまり見られなくなりました。

 

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生前に浄土宗の戒名を授かる方法


出典:浄土宗の戒名

浄土宗の戒名を生前授かる方法に、授戒会五重相伝会の儀式があります。
戒名の積極的な意義から、生前授与が望ましいといわれ7割以上が没後に授与されている現在、受戒会と五重相伝会を設けることの意義を説いています。

戒を受ける「授戒会」

浄土宗では受戒会で、「三帰・五戒・三聚浄戒(さんじゅじょうかい)・十重戒」などの戒を授けています。

三帰:仏・法・僧の三宝を信仰の拠り所とする誓いのこと。
五戒:殺生(せっしょう)・偸盗(ちゅうとう)・邪淫(じゃいん)・妄語・飲酒(おんじゅ)在家信者が守るべき五つの禁戒。
三聚浄戒:大乗仏教の菩薩 (ぼさつ) 戒を3種に整理したもの。
十重戒:十重禁戒(じゅうじゅうごんかい)菩薩(ぼさつ)の守らなければならない10つの重要な戒律(十戒)。

 
<三聚浄戒>

・摂律儀戒(しようりつぎかい)一切の悪を捨て去ること
・摂善法戒(しょうぜんぽうかい)一切の善を実行すること。
・摂衆生戒( しょうしゅじょうかい)一切の衆生(しゆじよう)にあまねく利益を施すこと。

 
五戒については同じように受戒会をしている臨済宗についてまとめた「臨済宗の戒名料と法名の構成|生前戒名の考え方と五戒について」で説明しています。

 
十戒=不殺・不盗・不淫・不妄語・不酤酒・不説四衆過・不自讃毀他・不慳惜加毀・不瞋心不受悔・不謗三宝

受戒会の前行では、勧誡師(かんかいし)から授戒についての説明を受け、前後に「おつとめ」をします。
法然上人が比叡山で授戒した菩薩戒のお経を、僧侶でなくても授けられる戒を授かります。
さらに懺悔会で過去の過ちを悔い改め、最後に教授師の儀式に従って伝戒師から戒を授けます。
ここで念仏を日課にする約束をして、戒名を記した戒牒(かいちょう)を頂いて儀式終了になります。

「授戒会」の期間と相場

浄土宗では「戒名料」という呼び方は不適切とされていて、使用しないほうがいいでしょう。
葬儀の時のお布施も、戒名に対する料金ではないとされています。
ここでは受戒会の参加費用ということでお話しましょう。

授戒会は実施するお寺で違います。
・本山では7日間
・一般寺院では5日・3日・1日など
3日以上の場合は、前行を2日から6日で懺悔会・正授戒を1日で組まれています。

授戒費用として、4日間の日程で冥加料(みょうがりょう)4万円とそのほかの費用も掛かります。
その他3日間では冥加料3万円など開かれる受戒会の内容・日数によっても金額が違います。
費用その他は、直接受戒会をしているお寺に確認してください。

 

誉号を授かれる「五重相伝会」

五重相伝会(ごじゅうそうでんえ)とは、浄土宗の行事・儀式のなかでも最も重要とされる儀式です。

「生けらば念仏の功つもり、死なば浄土にまいりなん。とてもかくてもこの身には、思いわずろうことぞなしと思いぬれば、死生ともにわずらいなし」

引用:浄土宗【公式WEBサイト】

このような境地に至り、この世を明るく・正しく・仲よく暮らすことができるようになるといわれています。
「結縁五重」「化他(けた)五重」とも呼ばれています。

初重(しょじゅう):法然上人作と伝えられる『往生記』1巻によって「機」について相伝します。
二重(にじゅう)浄土宗第二祖 聖光(しょうこう)上人の『末代念仏授手印』1巻によって「法(行)」について相伝します。
三重(さんじゅう):浄土宗第三祖 良忠(りょうちゅう)上人の『領解末代念仏授手印鈔』1巻によって「解」について相伝します。
四重(しじゅう):同じく良忠上人の『決答授手印疑問鈔』2巻によって「証」について相伝します。
第五重(だいごじゅう):中国北魏時代の 曇鸞(どんらん)の『往生論註』に説くお十念について相伝します。

「五重相伝会」の期間と相場

五重相伝会は了誉上人によって始められたもので、初重から五重までの五段階にわたって念仏の一大事を伝えるものです。。
そして、最後に阿弥陀如来に思いをいたし十念を誤り無く唱える法が口伝されています。

五重相伝会は、浄土宗で開かれる仏事の研修会で期間は5日間です。
始めの4日間は、勧誡師(かんかいし)による浄土宗の教えを説く説教が中心
さらに読経・礼拝・先祖供養のための塔婆回向もしています。
途中の3日目に仏様の弟子になることを誓う剃度式をして、最終日に浄土宗の奥義が相伝され戒名を授けられます。

お寺によって五重相伝会を開催する期間やするかどうかも違います。
十数年に一回、二十数年ぶりというお寺もあります。
五重相伝や受戒会といった儀式への参加費用は、一週間でひとり10万円というお寺もあります。

また20万円としているお寺もありますが、本山で受ける場合は5万円くらいです。
また、本山なら何十年に1回ということもないようです。
浄土宗は末寺の裁量がかなり自由ということですので、最終的には菩提寺(お墓のあるお寺)に相談することが一番トラブルを避ける方法といえます。

「授戒会」「五重相伝会」をやっていないお寺もある

どのお寺も受戒会や五重相伝は定期的に開催していることはありません。
開催する側も準備が大変ということもあるようです。

末寺で生前に五重相伝の機会がなかった場合、家族が故人に代わって受戒する「贈五重(おくりごじゅう)」というものもあります。
こちらもまずは菩提寺に確認することをお勧めします。

生前戒名のメリット・デメリット

<メリット>
現在、亡くなってから差し迫った状態で戒名・法名・法号をつけています。
僧侶の言いなりまたは相場の提示で、戒名を買っている意識が蔓延してしまっています。

戒名は、「仏教を信仰しよう」「仏道を修行しよう」という時に師僧からいただくのが本来の姿です。
理想的な方法は、尊敬できる師僧を探したり、本山に出向いて信仰を深めたりして戒名・法名・法号をいただくことです。
浄土宗では受戒会などで戒名自体を、無料または本当に低価格で受けることができる場合もあります。

<デメリット>
実際は生前戒名を頂いても納骨という段階で、納骨を拒否する寺院も少なからずあります。
生前戒名または亡くなってから戒名を付けたお寺と、納骨するお寺が違うときにトラブルになりがちです。
このような場合、納骨するお寺で改めて戒名をつけることを要求されます。
もちろん、二度目でも高額な戒名料かお布施を請求されてしまいます。

戒名料が安いから、または受戒会の料金が安いからという理由で生前戒名を頂く人も出ています。
遺族の負担を少しでも減らしたいという思いから菩提寺以外で生前戒名を頂くと、後々遺族に負担をかけることになってしまうのです。

生前から菩提寺と相談し、生前戒名をもらうのがトラブルを避ける方法です。
菩提寺ではなく尊敬する師僧がいてという場合は、やはり双方に相談するのが筋というものかもしれません。

 

まとめ

・生前戒名は浄土宗で勧められている
・受戒会や五重相伝会で戒名を授かる
・受戒会や五重相伝会の参加費用はそれぞれの寺に裁量が任されている
・生前戒名をもらう場合は、菩提寺に相談してからにする

 

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